午後に出会える束の間のピンク

一般名・商品名

ハゼラン

英名

Coral Flower

生態系被害防止外来種リスト（2020.11.02改訂）

収載	区分	法的対応	栽培
なし	外来種・帰化植物	なし	注意点

紹介

　ハゼラン科ハゼラン属に属する多年草、学名は Talinum crassifolium で花季は夏です。南米原産で、明治時代に日本に渡来しました。

　赤い小さな5弁花を咲かせ、多肉質の緑色の葉を持ちます。花は午後2-3時間ほどしか開かないため、「三時花」とも呼ばれます。エディブルフラワーとしても利用可能です。

　耐暑性が高く、乾燥にも強いですが、寒さには弱いです。日当たりの良い場所を好みます。水はけの良い土壌で育てましょう。鉢植えやロックガーデン、花壇の縁取りに適しています。その小さな花と独特の姿は、和風庭園にもよく合います。

　ハゼラン科は比較的小さな科で、多肉植物が多く含まれます。スベリヒユ科と近縁で、同じように耐乾性があります。

　ハゼランの名前の由来は、その花序が線香花火に似ていることから来ています。江戸時代、庶民の楽しみだった花火を、小さな花で表現したような姿が人々の心を捉えました。また、短い時間しか咲かない花は、儚さと美しさを兼ね備えた日本の美意識「物の哀れ」を感じさせます。

　花言葉は「一瞬の輝き」「儚い美」「夏の思い出」です。短い時間しか咲かない花ですが、その瞬間の美しさは見る人の心に深く刻まれます。夏の暑い日、午後のひととき、小さな赤い花が咲く様子は、まるで宇宙に散りばめられた星のよう。ハゼランは、日常の中に隠れた小さな奇跡を教えてくれる、素敵な植物です。

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