一般名・商品名
ヘクソカズラ、ヤイトバナ、サオトメバナ
英名
Skunk vine
生態系被害防止外来種リスト(2020.11.02改訂)
収載 | 区分 | 法的対応 | 栽培 |
---|---|---|---|
なし | 在来種 | なし | 注意点 |
紹介
アカネ科ヘクソカズラ属に属する蔓性多年草、学名は Paederia scandens で花季は7月~9月です。日本全国、東アジアに広く分布し、日当たりの良い野原や藪、道端など、どこにでも逞しく自生しています。その名の通り、葉や茎を傷つけると強烈な悪臭を放つのが特徴です。しかし、夏に咲かせる白と赤のコントラストが美しい小さな花は、その悪臭とは裏腹に可憐で、どこか憎めない魅力があり意外な魅力がたくさん隠されています。。
ヘクソカズラの花は小さく可愛らしく、中心部の赤色がアクセントになって目を引きます。葉はハート型で、秋には黄色く紅葉し、季節の変化を感じさせてくれます。果実は秋に熟し、黄褐色になります。
ヘクソカズラは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。非常に丈夫で、ほとんど手間をかけずに育てることができます。むしろ、その旺盛な繁殖力から、他の植物を駆逐してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
フェンスやトレリスに絡ませたり、グランドカバーとして利用したりと、様々なシーンで活躍します。その旺盛な生命力は、雑草とは思えないほどの存在感を放ちます。また、古くから薬用としても利用されており、しもやけやあかぎれなどに効果があるとされています。また、果実のエキスには美肌効果があり、化粧水の原料として使用されます。
同じアカネ科の植物としては、コーヒーノキやクチナシなどが挙げられます。ヘクソカズラは、これらの植物と同様に、小さな花を咲かせますが、その独特の悪臭と旺盛な繁殖力という点で異なります。悪臭はメチルメルカプタンという成分により、害虫から身を守るための防御機能(アレロパシー)だと考えられています。
ヘクソカズラの花言葉は「人嫌い」「意外性のある」です。その悪臭から付けられた花言葉ですが、一方で、可憐な花と薬効を持つという意外性も持ち合わせています。万葉集にも「屎葛(くそかずら)」として詠まれており、古くから日本人に親しまれてきた植物です。その生命力の強さから、逆境に負けない力強さの象徴として捉えることもできます。
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