一般名・商品名
キュウリクサ、タビラコ
英名
Cucumber herb
生態系被害防止外来種リスト(2020.11.02改訂)
収載 | 区分 | 法的対応 | 栽培 |
---|---|---|---|
なし | 在来種 | なし | 注意点 |
紹介
ムラサキ科キュウリグサ属に属する越年草、学名は Trigonotis peduncularis で花季は春です。
キュウリグサは日本、中国、朝鮮半島、台湾などの東アジアに広く分布しています。
わずか3-5mmほどの花です。この小さな花は、春の訪れをそっと告げるかのように、道端や畑、公園など、身近な場所にひっそりと咲いています。”よくこんな小さいものに気が付きましたね”と、そっと差し出してくれるご褒美の青です。こぼれたビーズ玉を、妖精が拾って見せてくれているかのようです。葉や茎にはキュウリのような香りがあります。青紫色の小さな花は、蜜源植物として昆虫を誘引します。日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育ちます。耐寒性があり、寒冷地でも越冬可能です。乾燥に弱いため、適度な水分を保つことが大切です。
同じムラサキ科のワスレナグサと近縁で、花の形や花序が似ていますが、キュウリグサの花ははるかに小さいのが特徴です。また、ワスレナグサは花数も同時期にたくさん咲きますが、キュウリグサは花穂がたくさんあっても、いっしょに咲くのは数輪です.キュウリグサとよく似た花に,同じムラサキ科のハナイバナがあります.この花は,葉内花の字のごとく,葉に包まれるように花が咲きます。花の中心部が,キュウリグサは黄色に対し,ハナイバナは白なので区別がつきます。
キュウリクサは日本中どこにでも咲いています。古くから日本で親しまれ、「タビラコ(田平子)」という別名もあります。春の七草の一つとされることもあり、若葉は食用にもされてきました。所詮は雑草、目立たない花です。植物に興味がなければなおさらで、いったいどれほどの人が、この可憐な小さい花を知らずに人生を終えるのかと考えてしまいます。花言葉は「清らかな心」「初々しい愛」「愛しい人へ真実の愛」とされ、純粋な感情を表現するのに適した花といえます。