心癒すヒペリカム・黄金の輝き

Hypericum
photo: by nonioke copyright reserved

一般名・商品名

オトギリソウ、弟切草、コボウズオトギリ

英名

St. John’s wort

生態系被害防止外来種リスト(2020.11.02改訂)

スクロールできます
収載区分法的対応栽培
なし在来種なし注意点

紹介

 オトギリソウ科オトギリソウ属に属する多年草または低木。学名はHypericum androsaemum。初夏に開花し、実は夏から晩秋にかけて楽しめます。西ヨーロッパから北アメリカにかけて広く分布し、日本にも自生種があります。古くから薬用植物として利用されてきました。

 鮮やかな黄色の5弁花を咲かせ、その後に淡い黄色からクリーム色、時に白色の実をつけます。葉は対生し、光にかざすと透かし穴のように見える油点があります。

 耐寒性、耐暑性ともに強く、陽のあたる風通しの良い場所を好みます。排水の良い土壌を好みますが、適応力が高く育てやすい植物です。剪定にも強く、コンパクトに育てることも可能です。

 庭木や寄せ植え、大鉢仕立て、盆栽など様々な用途に適しています。切り花としても人気があり、花と実の両方を楽しむことができます。

 オトギリソウ科の植物は、薬用植物として利用されてきた歴史があります。セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)は特に有名で、抗うつ作用があるとされています。一方、日光過敏症などの皮膚障害を起こす可能性があり、経口摂取、局所塗布も要注意です。

 「弟切草」という和名には、興味深い伝説があります。平安時代、この草を原料にした秘伝薬の秘密を弟が漏らしたため、兄が弟を切り殺したという話が伝わっています。この不吉な伝説から、日本での花言葉は「怨念」「迷信」とされています。しかし、西洋では異なる意味を持ちます。St. John’s wort(セント・ジョンズ・ワート)という英名は、聖ヨハネの日(6月24日)頃に花が咲くことに由来し、「保護」「平和」「健康」といった前向きな花言葉が与えられています。

 オトギリソウは古くから薬草として重宝されてきました。止血や傷の治療に用いられ、「タカノキズグスリ(鷹の傷薬)」「チドメグサ(血止め草)」といった別名もあります。茎や葉には、タンニンが含まれており、傷口を引き締める効果があります。現代では、オトギリソウ茶に血糖上昇を抑制する効果があるという研究報告もあり、新たな可能性が注目されています。

 このように、オトギリソウは文化によって異なる意味を持ちながら、実用的な薬草として長く人々に親しまれてきました。その美しい黄色い花と実は、庭や室内を明るく彩り、心を癒す存在として愛されています。

黄色 #薬用植物 #耐性強 #多年草 #低木

販売

(紫桜館山の花屋)オトギリソウ 9~10.5cmポット苗5ポットセット 弟切草/※休眠 地上部無し

関連記事

SNS : )
  • URLをコピーしました!
目次