アンデスが生んだ幻の青い宝石

Tecophilaea cyanocrocus (テコフィレア・シアノクロカス)
Tecophilaea cyanocrocus photo: by nonioke copyright reserved

一般名・商品名

テコフィレア・シアノクロカス

英名

Chilean blue crocus

生態系被害防止外来種リスト(2020.11.02改訂)

スクロールできます
収載区分法的対応栽培
なし外来種なし注意点

紹介

 テコフィレア科テコフィレア属に属する多年草、学名はTecophilaea cyanocrocusで花季は春です。

チリのアンデス山脈の標高2000〜3000mの乾燥した石の多い斜面に自生しています。テコフィレア科は2属5種からなり、近縁のアヤメ科やヒガンバナ科の特徴を合わせ持つユニークな植物群です。かつてはアマリリス科に分類されていましたが、分子系統解析の結果、独立した科として認識されるようになりました。

 花は鮮やかな青色で、中心部に向かって白くグラデーションがかかり、まるで宝石のような輝きを放ちます。葉は線形で肉厚で、多肉植物のような質感があります。花には芳香はありませんが、その美しさは見る者を魅了します。球根植物ですが、食用にはなりません。

 テコフィレア・シアノクロカスは、アンデス山脈の厳しい環境に適応した植物です。そのため、栽培にはある程度の注意が必要です。耐寒性はそれほど高くなく、霜に弱いため、寒冷地では鉢植えで管理し、冬は室内に取り込む必要があります。水はけの良い中性土壌を好み、夏は乾燥気味に管理することが重要です。生育期には十分な日照を確保しますが、真夏の直射日光は避け、明るい日陰で管理するのが理想です。

 ロックガーデンや鉢植えでの栽培がおすすめです。その鮮やかな青色の花は、他の高山植物や多肉植物との組み合わせで、より一層際立ちます。高山の岩場を模したロックガーデンに植栽すれば、アンデス山脈の自然環境を彷彿とさせる、個性的な景観を作り出すことができます。

 テコフィレア科は、アヤメ科やヒガンバナ科に近縁な植物群です。アヤメ科と同様に、花被片は6枚で、雄しべは3本です。しかし、テコフィレア科の特徴として、子房が上位であることが挙げられます。これは、アヤメ科やヒガンバナ科の子房が下位であることと対照的です。また、テコフィレア科の植物は、球根を持つことも特徴の一つです。

 「アンデスの青い宝石」とも呼ばれるこの美しい花は、その希少性と神秘的な魅力から、コレクター垂涎の的となっています。かつては幻の花とされていましたが、現在では種子や球根が販売されるようになり、一般の愛好家でも入手できるようになりました。栽培には多少の知識と経験が必要ですが、その美しさは努力に見合うだけの価値があります。

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販売

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